Saturday, July 09, 2005

Miyuki Tanobe


先日予告したうちの一人、Tanobe Miyukiさんについて書きます。

彼 女についての情報はカレッジに入る前の“プレカレッジコース”で使った教科書に載っていました。今夏のタームではENGLISH150と BUSINESS141(コンピューター)のクラスを取ってるんだけど、ENG150でまたエッセイとか書かないといけないから前に使った英文法の教科書 なんかを読み返してみたりして。その時に「あぁ、こんな話もあったな~」って思い出して今回ブログに載せてみる事にしました。さてその内容とは・・・

た のべ深雪さんは鎌倉で生まれた日本人女性です。雪の降る日に生まれた事から深雪と名づけられました。たのべさん御一家は元から美術だとか音楽だと か、アーティストとしての才能に恵まれたご家庭のようで、お母様は琴を弾かれたり、ご兄弟もバイオリニストとして活躍されている模様。彼女もそんな環境の 下、絵描きとして人生を歩んでいく事を決めパリへ・・・。彼女の初期の作品には全く人が描かれていなかったんだけれど、絵の中に人を書いていく重大 さに彼女は気付き画風が変っていきます。

幾つかの国を転々とした後、フレンチカナディアンの男性と結婚してケベックへ。(カナダの東 の方です)そこで彼女はそこに住む人達の事をもっと知りた いという気持ちを強くもち、彼女の目に映る周りの人々や街並みを描いていきます。彼女の絵はケベックで由緒ある場所だとか、有名な観光地とかそういうので は無くて、ワーキングクラスの、本当にごくごく普通の場所を描いていくのです。

深雪さんによって書かれた絵は時間が経っても変化する事は ありません。けれど、街は少しずつ変っていきます。ある時モントリオールのギャラリーで、一人 の男性が瞳に涙を浮かべながら深雪さんに語ります。「貴方は私の人生を戻してくれた。私が生まれ育った家が壊されて無くなる前に、貴方は絵にして残してく れた。」と。その時深雪さんは自分の絵と自分自身に誇りを持った、というのが教科書に載っていたお話です。

個人的に彼女の絵は温かみがあって好き。何気ない生活の中にある幸せを描いたからこそ、カナダの画家として知られるようになったのかな、と思います。

デイビッド鈴木さんについては来週書く予定。