停電 Blackouts
昨日家を含む、地域一体で停電がありました。それはとても長いもので夜の8時から夜中の3時まで続いたのです。まず電気が落ちた時、全ての電子音が「ブ ン・・・」という音と共に街から消えた。いつも微量の電気音に囲まれてるもんなんだな~と思ったよ。パソコン、冷蔵庫、外から聞こえてくるテレビの 音・・・それらが一切無くなると街は驚くほど静かだった。窓の外を見ると「何が起こったんだ?」と不思議に思う人達が集まっていた。道路沿いにはお店があ るので、そこから店員さんたちが集まってなにやらごぞごぞ話してる。
ここは北海道より経度が高いので、夏の間、完全に日が暮れるのは10 時頃なの です。だからまだ外は明るくて電気無しでも大丈夫。「まぁ、すぐに復旧するん だろ」と踏んだ私は『電気が無い事』についてあれこれ考え事を始めながらも、とりあえずテキストを読んでいた。10時前になってついに限界。暗くて字が見 えん。停電が続いて2時間も経つとさすがに色々不安になってくる。まず家に懐中電灯が無い。ろうそくも無い。外の街灯ももちろん消えてるから灯りになるも のがまるで無い。電気が落ちて2時間か・・・このまま続いたら冷凍庫内の色々凍らせてるものが溶けてきちゃうなぁ・・・。この時の心配ったらそれ程度の事 でした。明るいうちにろうそくを買いに出かけても良かったんだけど、玄関を開けてみたらアパート内の通路が真っ暗で非常灯すら付いていない。もちろんこれ ではエレベーターも使えないし、この真っ暗中を階段下りて出掛けるのは嫌だった。
結局灯りが無いと何も出来ない事に気付き、楽しかったのは星が一杯見えて「ほぉ」と思った一瞬だけで、まだ眠く無かったけどベットで横になる事にした。
ベットでじーっとしてたら2時間くらいウトウトしてしまった。ヒューが帰ってくるまであと1時間くらいある。停電は何処までの範囲なんだろう?彼が帰ってこないって事はダウンタウンは電気が普及してるんだな・・・
そして夜中の1時をまわった頃、彼が帰ってきた。「外なんかすごいよ。見に行く?」と聞かれて、「そうだなー、停電なんて珍しいし、ちょっくら見に行きますか」と仕度して出掛ける事に。この時、彼の自転車に付いてるライトがようやく手に入りました。
夜 中2時頃。仕度して外に出てみるとそれこそ真っ暗。けどはるか遠くは電気が点いている。パトカーが徘徊してるけど、(多分私らも怪しかった)他にはさす がに誰も居ない。空はさっき見えてた星が雲に隠れて見えなくなっちゃってた。だから月明かりすらも無い。大通りはとても静かで場所によっては足元もよく見 えない程真っ暗だった。
「どこまで歩く?」お化け屋敷系とかダメな私はそろそろ帰りたかった。大通りから小道に入って1ブロックまわりながらアパートに帰る事にした。
小 道に入ってからその時!後ろから3人の男の人達が近づいてきた。「彼らも停電を楽しんでるんだよ」というヒューの言い分悲しく、明らかに私らに近づいて くる。彼らは停めてある車の上に乗ったりと、どう考えても常識のある人達じゃない。「怖い・・・」私の人生、終わったと思いました。自分の身は自分で守る べきであるこの地で、何の道具も持たず真っ暗中を歩いてる私達。襲ってくださいと言っているようなものだ。サンダルで出てきちゃったから走って逃げる事も 出来ないだろう。私の体は強張り、ヒューの腕を掴む事しか出来なかった。なんてこった・・・3人が本当に私達に近づいた時、ヒューは彼らに気さくに 声を 掛け始め、「よう!停電がどんなものが見て歩いてるんだ。暗いねぇ。」等と言い始める。彼らは「あぁ、そうだな」と言い、またヒューに幾つか質問を返しな がらゆっくり私達を通り越して行った。彼らの進む進行方向と違う右の道にそれるまで、きっと15秒くらいだったけど、すごく長く感じた。ホントに怖 かった・・・
アパートに到着したと同時に電気が復旧。明かりがあるってなんて便利なんだろう。今後夜中に外を歩かなくちゃいけない時はもっと用心しよう。これが治安の悪い所だったら私の人生はホントに終わってた。運が良かった事に感謝。それと近日中にろうそくを買いに行こう。
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